【目的・概要】
船舶からの海洋汚染防止条約(MARPOL条約)に対応し、商船ではLNG燃料船舶が実用化され、増加している。漁船についても、今後、新造される遠洋の大型漁船については、排ガス規制に適応するため、LNG燃料化が望ましいと考えられる。
本研究では、漁業調査船、マグロ延縄漁船を念頭に、LNG燃料を利用する漁船の実用化を目指して、様々な検討を実施することを目的とする。
【プロジェクト開始年度】
平成28年度
【実施者】
■東海大学 海洋学部 航海工学科 准教授 渡邉啓介(プロジェクトリーダー)
■東海大学 海洋学部 文明学科 教授 関いずみ
■水産工学研究所 漁業生産工学部 漁船工学グループ長 松田秋彦
■株式会社三保造船所 設計部 計画設計課 課長 南澤正樹
■一般社団法人日本船舶設計協会 代表理事 吉田直美、理事 大倉一高
■ヤンマー株式会社 エンジン事業本部 システム開発部長 清河勝美
【研究内容】
①漁業調査船タイプシップの検討
②マグロ延縄漁船タイプシップの検討
③上記タイプシップの推進装置の検討
④LNG漁船のマーケット調査
【平成29年度までの成果概要と今後の展望】
大気汚染規制強化に対応できる液化天然ガスLNGを燃料とする漁船の基本計画と一般配置図、LNG気化熱の冷凍装置への利用を検討しました。調査船などによる実用化の可能性を探ります。
LNGを燃料とする漁船の検討は世界的にも新しい試みで多くの知見が蓄積され、漁船だけでなく他の大型でない船舶への応用も含めて、新たな分野での知見の活用が期待されます。