UPDATA 2022.12/12 /// 実施プロジェクト(海洋資源探査・開発)

アカモク養殖・プロジェクト状況

プロジェクト詳細

 

アカモクは、秋田県では「ギバサ」、山形県では「銀葉藻(ギンバソウ)」、新潟県では「長藻(ナガモ)」と呼ばれ、栄養豊富な食用の褐藻類の海藻です。静岡市の由比漁港の近くにも天然のアカモクがわずかながら分布しています。生産量を増やすために由比漁協の若潮研究会の漁業者が中心になり、アカモク養殖に取り組んでいます。

 

アカモクは、1年生で雌雄異株であり、由比周辺では3-5月に成熟し、種である幼胚を生産します。天然では幼胚から成長した幼体は夏にゆっくり成長し、秋になると成長を早め、冬に急激に成長します。

 

養殖した種苗の本数は、令和3年度は1350本で、令和2年度の350本から大幅に増加しました。これは幼胚の採取方法を改善したことと、陸上養殖方法に習熟したことが要因です。結果として、令和3年度のアカモクの水揚実績は520kgで、令和2年度の145kgより大幅に増加しました。

 

令和4年には幼胚の採取には成功しましたが、種苗の生産には成功しませんでした。このように由比でのアカモク養殖はまだ安定していないので、試験養殖として静岡県水産・海洋技術研究所の技術支援を得ながら、アカモク養殖生産量の安定化を目指す予定です。

アカモクの雌株

 

アカモクの幼胚

 

アカモクの種苗